毎月第3を除く土曜日の午前中は慈恵医科大学小児外科医師が一般小児科を含めて担当いたします。
小児外科の代表的な症状は
などです。
臍ヘルニア(でべそ)の治療について
でべそは本来はへこんでいるはずのおへそが逆に出ている状態をいいます。
泣いたときにおへそがお餅みたいに膨れ上がったりすることもあります。
具体的には皮膚の下の丈夫な組織(筋膜)にすき間が開いていて、腸や内臓脂肪などが飛び出しています。
基本的には自然に治ることが期待できますので「2歳頃まではクリニックで経過観察」することが多いです。
だからと言って小学生でもでべそが治らないお子さんはいるので、まずは受診して相談してみて下さい。
当院ではお子さんの状態に合わせて「圧迫療法」を行います。
生後早いうちに圧迫両方を開始した方が効果的ですので、少しでも気になるようでしたらご相談ください。
なお、保険診療での治療が可能です。
当院での圧迫療法
おへそのくぼみに合わせて詰め物をします。
その詰め物の上から刺激性の弱い防水性のテープを貼って保護します。
小児外科の専門医の先生が継続して定期的に診察して効果をみていきます。
圧迫療法のメリット
でべそも治らないと手術になってしまいます。
保険診療での治療が可能ですが、入院が必要となってしまいます。
でべそはそのままにしておくと皮膚が伸ばされてしまいます。
自然に筋膜のすき間は小さくなって、おへそ全体が膨らまなくなるお子さんが多いですが、皮膚にたるんだ感じが残ることがあります。
皮膚のたるみを治すためには手術が必要になりますが、圧迫療法にはたるみを最小限に抑える効果があります。
もし手術となったら
でべそが圧迫療法では治らず、手術となった場合でも、慈恵医大の小児外科(本院、葛飾医療センター)において小児外科の専門医が責任をもって手術まで担当します。(主に2歳以降)
手術をすれば治る可能性が高いものですので、心配せずにまずは受診してみて下さい。
鼡径ヘルニア(脱腸)
腸などのお腹の臓器が、鼡径部(股の付け根)から飛び出ている状態です。
泣いてお腹に力が入っているときや、お風呂で立ち上がっているときに鼡径部のふくらみとして気付かれることが多いです。
特徴的な見た目だけでわかることもありますが、エコーで調べるとはっきりします。
遺伝と鼡径ヘルニアの因果関係は分かっていません。
学会では1%以上の子に鼡径ヘルニアの症状があると言われています。
鼡径ヘルニアは手術をしないと治りません。
乳児で程度の軽い一部の場合を除き、鼡径ヘルニアは自然治療ができる疾患ではありません。
放っておくと飛び出している臓器が壊死してしまう可能性もありますので、必ず受診して下さい。
もし手術となったら
大人の鼡径ヘルニアの場合には日帰り手術を行っているクリニックがありますが、小さい子供に対応したクリニックはほとんどありません。
手術は、慈恵医大の小児外科(本院、葛飾医療センター)において小児外科の専門医が責任もって担当します。
どちらの病院でも腹腔鏡を使用した目立たない傷での治療も行っておりますので、心配せずにまずは受診してみて下さい。
停留精巣
停留精巣は男の子の精巣が袋(陰嚢)に降りてこない疾患です。
もともと精巣はお腹の奥の方にあり、生まれてくるまでに徐々に下降して、出生前後で袋の中に入ります。
学会では「新生児には約5%、1歳では1.5%程度のお子さんが停留精巣に該当する」とのデータが報告されています。
停留精巣は健診でチェックを受けて発覚することがほとんどです。
精巣が入っているかどうかは見た目では判断しにくく、お父さん、お母さんが普段接していて気づくことは難しいです。
停留精巣を放っておくと、大人になった時に不妊のリスクになることや、悪性腫瘍になってしまう可能性、精巣がねじれて壊死すること(精巣捻転)が心配されます。
生後6か月ころまでは自然に改善することが期待できますので、クリニックで診察して様子をみます。
年齢が上がると精巣へのダメージが増えることが報告されていますので、改善が見られない場合には1歳前後から2歳までを目安に手術を行います。
もし手術となったら
手術となった場合でも、慈恵医大の小児外科(本院、葛飾医療センター)において小児外科の専門医が責任をもって手術を担当します。
手術をすればリスクが改善される可能性が高いものですので、心配せずにまずは受診してみて下さい。
舌小帯短縮症・上唇小帯短縮症
舌小帯とは下の裏側にあるスジ状のヒダのことをいいます。
だれにでもあるヒダですが、このヒダが生まれつき下の先端ちかくまで伸びている状態が舌小帯短縮症です。
あかんべーをすると下の先端がくびれてハート型にみえることで気づかれる場合が多いです。
舌が十分に伸ばせないと、母乳やミルクがうまく飲めず成長に影響がでることや、アイスクリームが上手に舐められないといった不便さ、舌足らずの言葉遣いで言語を獲得してしまう可能性などが心配されます。
治療は舌小帯を舌から切り離す手術を行いますが、麻酔や手術の方法は、そのお子さんの年齢や状態によって異なります。
手術で舌の動きは良くなりますが、いちど獲得した言葉遣いを直すのは専門のリハビリが必要になることもあります。
上唇小帯とは上唇の裏から上前歯の間にあるスジ状のヒダのことをいいます。
このヒダが歯茎のすぐちかくまで伸びている状態が上唇小帯短縮症です。
症状としては、哺乳やミルクの飲みが浅いことや、吐き戻ししやすいこと、上の前歯の間にすき間ができてしまうことなどがあります。
哺乳に関することはもちろん、永久歯に生え変わっても前歯のすき間の原因となりますので、治療は乳幼児期に行います。
治療は歯茎に沿ってヒダを切り離す手術を行っています。
もし手術となったら
手術やリハビリなど、治療は慈恵医大の小児外科(本院、葛飾医療センター)において小児外科の専門医が責任をもって担当しますので、ご家庭で気になる症状があれば、まずは受診してみて下さい。
包茎
おちんちんの皮(包皮)がむけない状態を包茎といいます。
赤ちゃんの時は、多くのお子さんで包茎を認めますが問題ありません。
剥け始めるタイミングや、どこまで剥けるかは、お子さんごとに個人差がありますが、思春期を迎えるころまでに徐々に剥けていくものです。
ところが、なかなか自然に剥けにくいお子さんもいます。
原因としては、包皮に菌が感染して起こる包皮炎を何度か繰り返した場合や、包皮を怪我してしまった場合、原因不明のこともあります。
剥けにくいお子さんには、軟膏による治療を行います。
数週間で包皮が柔らかくなり剥けるようになることが多いですが、効きにくいお子さんもいます。
その場合は、お子さんの成長と包皮の状態を総合的にみて、包皮の硬い部分を切除する手術を考えます。
特に、おしっこが勢い良く出ない、おしっこが包皮の内側にたまって水風船のようになる場合は積極的に手術を考えるサインになります。
もし手術となったら
手術は慈恵医大の小児外科(本院、葛飾医療センター)において小児外科の専門医が責任をもって担当します。
デリケートな部分ではありますが、幼児期から日々のケアが大切ですので、気になる場合には受診して相談してみて下さい。

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